小児歯科治療

乳歯列から、混合歯列 永久歯列へと完成していく過程において

健全な永久歯咬合へ導くために大切なことは、

後継永久歯の萌出スペースを減らさないことです。

そのために むし歯の予防処置、充填処置、歯根の神経の治療 

が必要です。

とくに小さな子供は、治療より予防が大事です。 

いろいろな子供の歯の治療に関しては 「お答えします」のページ

の4〜8をご覧下さい。

 乳歯の外傷について
小児で注意しなければならないのは、転倒などによる歯の外傷です。

@軽度の場合は経過観察でよいと思われます。

A歯の色がしだいに黒くなるような場合は神経の治療が必要になります。

B歯がハセツし、歯の根がまわりの骨の下までハセツしている場合は、
 下から生えてくる永久歯のことを考慮して抜歯したほうがよいケースもあります。
小児の外傷:症例1


平成7年、3歳男児:祖父と遊んでいる時に転倒。乳前歯を打撲、レントゲン写真で乳前歯の根のほうまで亀裂が入っていることを確認。
(写真1)
すぐ下にある永久歯のことを考慮し、抜歯した。

5年後、8歳の口腔内写真
(写真2):ハセツ乳歯を早期に抜歯したことがよかったので
問題なく永久歯が生えている。

 

写真1 写真2

小児の外傷:症例2

初診時 1週間後
  4 歳の幼稚園児: 遊んでいるとき転倒し上唇小帯付近を裂傷して来院。右上前の乳歯からも出血がみられた。 幸い歯の動揺はなく、レントゲン像でも問題がなかった。   1週間後傷もきれいに治りました。
 このように、子供さんの軟組織の損傷は清潔にし、感染予防できれば経過はいいように思われます。


指しゃぶりについて
指しゃぶりなどの悪習癖が長期にわたると歯列不正につながります。

しかし、歯列不正が起こっても、子供の場合、その悪習癖をやめることで
自然に治癒することもあります。
症例
 
3歳女児:家で遊んでいる時顔面を殴打。


レントゲン写真では、ハセツは認められない。

前歯から出血、歯茎も赤くなっている。
そのままで、経過観察。
 1ヶ月後
歯肉の状態はよくなったが、指しゃぶりによる開口は むしろひどくなっている。
これを機会に悪習癖をやめれば、自然に改善する事を説明。父親も当院で矯正治療をした方で、理解・協力がえられた。
半年後
指しゃぶりをやめただけで、
きれいな歯並びになった。
今後も さらなる 経過観察が必要である。

●正中離開
症例(過剰埋伏歯が原因の正中離開)
 
主訴:上の前の乳歯を抜いてほしい。

上の前歯が開いて生えてきているのは、乳歯が抜けないからだと、保護者の方は思っていたので、乳歯の抜歯希望で来院された。
レントゲン写真(左)で乳歯(下の写真・赤矢印)の奥に過剰埋伏歯があることがわかった。
埋伏歯を抜かないと歯列は改善しない。まだ6歳なので歯肉を開いて抜くのは困難。少し様子を見ることにした。
乳歯がかなりグラグラしてきたので抜いてほしいと再度来院された。 
当初乳歯だけを抜く予定でいた。
患者さん(6歳)は、麻酔後、泣くこともなく落ち着いていて、運よく協力が得られ乳歯を抜歯後 歯肉を剥離(開いて)、埋伏歯も無事抜くことができた。
 
左が乳歯。
右が過剰埋伏歯
(奥に埋まっていた余分の歯)。 
レントゲンでは、小さく写っていたが、根が思ったより長く抜歯中泣きはしないかと心配した。
右が抜歯後のレントゲン写真。
永久前歯の間で邪魔していた
埋伏歯が無くなった。
  抜歯後1か月ほどで
離開がかなり改善されてきた。
側切歯の萌出とともにさらに、隙間はなくなってくると、思われる。
低年齢の子供さんの場合
埋伏歯の抜歯は、困難であるが、早期に抜歯すれば、ある程度自然治癒が期待できます。

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